パーティードレスを着回したい!普段使いするコツとは?

特別な日のために用意した華やかなパーティードレスを、一度きりでクローゼットの奥に眠らせておくのは、あまりにももったいないことです。
結婚式や二次会だけでなく、友人との集まりや、少しお洒落をして出かけたい日常のシーンでも、あの特別な一着を素敵に活用できたら、ファッションの楽しみはぐっと広がります。
フォーマルな装いと普段使いの境界線を曖昧にし、多様な場面で活躍させるための「選び方」と、着こなし次第で自在に表情を変える「スタイリングのコツ」を掴むことが、その鍵となります。

パーティードレスを普段使いするには?

普段使いできる素材を選ぶ

パーティードレスを普段のコーディネートに取り入れる上で、まず注目したいのが素材です。
光沢が強すぎるサテンや、派手なラメ糸が織り込まれた生地、繊細すぎるビーズ刺繍が施されたものなどは、どうしてもフォーマルな印象が強くなりがちです。
普段使いを目指すなら、マットな質感のレース、適度な落ち感のあるシフォン、控えめな光沢感で肌触りの良いジョーゼットや、上質なコットンやリネン混紡素材などがおすすめです。
これらの素材は、ドレッシーな雰囲気は保ちつつも、カジュアルなアイテムとも自然に馴染みやすく、日常の様々なシーンで浮くことなく着こなすことが可能です。
例えば、ネイビーの落ち着いたレース素材や、ダークグリーン系のマットなサテン生地などは、上品さを損なわずに着回しやすいため、普段使いに適していると言えるでしょう。

シンプルで汎用性の高いデザインを選ぶ

素材選びと同様に、デザインも普段使いできるかどうかを左右する重要な要素です。
過度な装飾や、デザイン性の高いディテールが施されたドレスは、特別な機会には映えますが、着回しには不向きな場合があります。
普段使いを意識するなら、装飾が少なく、シルエットがシンプルなデザインを選ぶことが肝心です。
例えば、Aライン、Iライン、あるいは控えめなフィット&フレアといったベーシックなシルエットは、様々なテイストのアイテムと合わせやすく、着こなしの幅を広げてくれます。

また、ネックラインは、首元をすっきりと見せるVネックや、上品な印象のクルーネックなどが汎用性が高く、アクセサリーとの相性も考慮しやすいでしょう。
袖丈も、ノースリーブや半袖、あるいは五分袖といったデザインであれば、羽織りものとのレイヤードもしやすく、一年を通して活躍させやすくなります。
丈感も、膝丈やミモレ丈であれば、より日常的なシーンに取り入れやすいはずです。

着回しやすい定番カラーを選ぶ

ドレスの色選びも、普段使いを成功させるための重要なポイントです。
華やかな色や大胆な柄のドレスは、その場の雰囲気を盛り上げますが、コーディネートの主役になりすぎてしまい、着回しが難しくなる傾向があります。
普段使いを目指すのであれば、ブラック、ネイビー、チャコールグレー、ベージュ、カーキといった、落ち着いた定番カラーを選ぶことを強くおすすめします。
これらのベーシックカラーは、どんな色とも調和しやすく、合わせるアイテムを選びません。

また、フォーマルな場でも失礼なく、かつカジュアルなアイテムとも自然に馴染むため、着こなしの幅が格段に広がります。
例えば、深みのあるネイビーや、シックなブラックのドレスは、一枚で着ても上品な印象を与えつつ、カジュアルなアウターや小物とも合わせやすいため、非常に重宝するでしょう。
もし明るめの色を選びたい場合は、素材感やデザインのシンプルさを重視することで、普段使いへの抵抗感を軽減することができます。

パーティードレス着回しのコツ

シーンに合わせた小物で印象を変える

パーティードレスの着回しにおいて、小物の力は絶大です。
同じドレスでも、合わせる小物次第でその印象はがらりと変わり、様々なシーンに対応させることが可能になります。
例えば、フォーマルな場ではクラッチバッグや華奢なヒールを合わせることが多いかもしれませんが、普段使いにする際には、ショルダーバッグやトートバッグ、あるいはフラットシューズやショートブーツなどに変えるだけで、ぐっとカジュアルダウンさせることができます。

また、ウエストにベルトをプラスすれば、スタイルアップ効果だけでなく、ドレスのシルエットに変化をつけ、コーディネートにメリハリを生み出すことも可能です。
オフィスシーンならジャケットとパンプス、デートならカーディガンとバレエシューズ、友人との集まりならデニムジャケットとスニーカーなど、目指す雰囲気やTPOに合わせて小物を賢く選択することで、ドレスの活躍の場は大きく広がります。

羽織りものやインナーで雰囲気を変える

ドレスを一枚で着るだけでなく、羽織りものやインナーを効果的に活用することで、ドレスの印象を大きく変え、より幅広い着こなしを楽しむことができます。
例えば、テーラードジャケットやノーカラージャケットを羽織れば、きちんと感がプラスされ、オフィスシーンにも対応できるきれいめなスタイルに。
カーディガンを合わせると、柔らかな雰囲気になり、リラックスした印象を与えます。
さらにカジュアルさを追求するなら、デニムジャケットやミリタリーテイストのアウターなども意外なほどマッチし、こなれた雰囲気を演出してくれるでしょう。

インナーに関しても、ドレスのネックラインに合わせて、シンプルなTシャツやカットソーを覗かせれば、カジュアルな印象に。
秋冬には、タートルネックのニットをインナーとして取り入れることで、季節感を演出しつつ、上品で大人っぽい着こなしが完成します。
これらのレイヤードテクニックは、ドレスの露出度や雰囲気を調整し、多様な気候やシーンに対応させるための有効な手段となります。

アクセサリーで上品さをプラスする

パーティードレスに合わせるアクセサリーは、その日のコーディネート全体の印象を決定づける、非常に重要な要素です。
普段使いをする際にも、アクセサリー選びは抜かりなく行いたいところです。
フォーマルな場では、ある程度華やかなデザインのものを選ぶことが多いかもしれませんが、普段使いでは、よりシンプルで上品なアイテムを選ぶことで、ドレスの持つドレッシーな雰囲気を活かしつつ、洗練された印象に仕上げることができます。
例えば、一粒パールのネックレスや、華奢なゴールド・シルバーのチェーンネックレスは、どんなドレスにも合わせやすく、上品な輝きを添えてくれます。

ピアスやイヤリングも、小ぶりなパールや、シンプルなモチーフ、揺れるデザインのものなどを選ぶと、顔周りを明るく、かつエレガントに見せてくれるでしょう。
ブレスレットも、細めのバングルやチェーンタイプを選ぶことで、手元にさりげないアクセントを加えることができます。
アクセサリーは、ドレスの魅力を引き立て、コーディネートにクラス感をプラスする魔法のようなアイテムなのです。

まとめ

結婚式などで一度しか着る機会のないと思われがちなパーティードレスですが、選び方と着こなし方を工夫することで、普段のコーディネートにも十分に活躍させることができます。
普段使いしやすい素材、シンプルで汎用性の高いデザイン、そして着回しやすい定番カラーのドレスを選ぶことが、その第一歩となります。

さらに、シーンに合わせて小物や羽織りもの、インナー、アクセサリーを上手に取り入れることで、ドレスの印象は自在に変化し、同窓会やデート、オフィスなど、多様な場面でその魅力を発揮してくれるでしょう。
クローゼットに眠る一着を、ぜひ新たなファッションの可能性として楽しんでみてください。